2020/06/30

田村駒 市場のニーズに応え環境配慮商材を拡充

田村駒はサスティナブル(持続可能な)商材の開発、提案を強化する「イーコマ」プロジェクトをスタートした。環境配慮を前提とした天然素材から合繊、ダウン原料まで幅広い素材や、それらを生かした製品の打ち出しで、エコロジー意識が高まるファッション市場への訴求力を高める。同社は「コロナ禍で市場全体は厳しい環境にあるが、取引先のバイヤーは現状を打ち破るための新しい商材を求めている。商談に手応えがある」としている。

「リライズコットン」は紡績から織布、裁断、縫製までを一貫生産する中国メーカーとの取り組みで、廃棄される裁断くずや生地端などを回収して再利用した綿素材を生かす。従来のリサイクルコットン生地にみられるような表面の凹凸感やざらつきがほとんどない。60番手など細番手を生かした滑らかな生地風合いときれいめの表面感が特徴だ。

「シートゥーシーサーキュレーションポリエステル」は、廃棄される衣料品から抽出した再生ポリエステルを利用したもの。このリサイクル糸を40%以上使用した伸縮性の高いポリエステル・綿複合ジャージーや、織物のようなハリ感のあるトリコットなどを開発。防しわ性の高いイージーケアのシャツ・ブラウス、ドレスなどを提案。カジュアル化するビジネスシーンに向けてはメンズのジャケット、パンツをセットアップで訴求する。

「ゴーストネットバスターズ」(GNB)は日本国内の廃棄漁網を回収してリサイクルしたナイロン素材。布帛やカットソーなどの幅広い製品化で市場を広げる。産業環境管理協会が設立した「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」(CLOMA)に加入するなどして、GNBの売り上げの1%を海洋資源の保全や、その啓蒙活動に使用する計画。販売促進では俳優の伊勢谷友介氏が代表の「リバースプロジェクト」との協業も行う。

「リンクダウン」は東洋羽毛工業との取り組み。羽毛布団から回収したダウンを、東洋羽毛白河工場において、粗大・細目除塵など五つの分離技術と、洗浄や低温長時間乾燥などの10工程で丹念に精製して再利用するもの。衣料品用途で、年産約6トンの希少性とトレーサビリティー(履歴管理)が確立された高品位なリサイクル羽毛として差別化する。

2020年6月30日 繊研新聞